こんにちわ。erisa(@erisa.ina) です。
わが家の天井の高さについてご質問をいただいたので、今日は天井高のお話を。
まずは「普通」ってどれくらい?
日本の住宅の天井高は 2400mm(240cm)が基本です。
アパートなどでもこれくらいの高さのお部屋が多いですね。
一戸建ての注文住宅だと、標準で 2720mmというものもありますし、CMで「天井の高い家っていいな~」でおなじみのハウスメーカーさんだと、 2800mmが選べるところもあります。
日本人の平均身長が伸びていることもあり、時代とともにハウスメーカーさんの天井高は高くなっている印象があります。
erisaの家はどれくらい?
わが家は、そんな時代に逆行するように、1階の天井高は2250mm。
この高さに、住まいの風景を美しく見せるためのヒミツが隠されてるんです!
窓から決める天井高
わたしが天井高を 2250㎜にした最大の理由は「窓」です。
インスタグラムから来ていただいている方は、わたしが無類の窓好き・窓フェチだということをご存知だと思いますが、天井高を2250㎜にすることで、その窓が最高に美しく見えるのです!笑
日本で住宅に窓(サッシ)を入れようと思ったとき、多くのご家庭でリクシルさんやYKKapさん、三協アルミさんの製品が選ばれていると思います。日本の三大サッシメーカーです。
そこで購入できる窓のサイズは、テラス窓(掃き出し窓)と言われる外に出られるタイプの大型窓は高さが2230㎜が最高だったのです。
(これは規格品という標準仕様のもののサイズのMAX。特注だともっと高くできるんですけど、特注にすると値段が上がってしまうので、コストを考えて高さは規格品で行くことにしました。)
*三協アルミのビューアートは規格品で高さ2430㎜までできるようになったって!マジか!
この2230㎜のサッシに念のため施工の余裕をみて(塗り壁や無垢板なのもあって余裕を見ました)2250㎜という結論に達しました。
なんで窓のサイズと同じ天井高にするの?
そこ、そこなんです!
窓のサイズとほぼ同じ天井高にするということは、天井から床までピッタリ窓なわけです。これはいいかえれば、天井から床まですべてガラス(ガラスの枠ありますけどね)、すべて外なわけです。
実際はガラスで遮られてはいるものの、視線や体感としては屋根と床があるだけで中と外の区別がつきにくくなります。中と外の境界を曖昧にすると、抜け感が出て、ぐっと開放感が増すんです!
わが家のコンセプトの一つにあったのが東屋(あずまや)みたいな家。
公園にある屋根のかかった休憩スペースのあれです。
あんな風に、自然の中に屋根だけかかったような開放的な家が作りたかったんです。
はぁ~、興奮してまくしたててしまいました!笑
窓の上の下がり壁をなくすだけで、すっきり開放的に!
あくまでも一般的なリビングのお話ですが……
2400㎜の天井高に、リビングによくある二枚引き違いの掃き出し窓。高さは他の建具や窓と統一させるために、2030㎜のタイプが選ばれています。
そうすると、窓の上に400㎜(40cm)の壁がうまれます。
この壁がやっかいなんです。
確かに、カーテンレールをとりつけるためのスペースだったり、エアコンを取り付けるためのスペースとして、うまく考えられていると思います。
最近の軒をださない住宅の場合だと、この部分の40㎝の壁が夏の暑い日差しを遮ってくれる最後の砦。
大工さんも一番慣れている窓の納め方だし、合理的な選択かもしれません。
それでもやっぱりこの下がり壁って、美しく見せるのが難しい。
なんだか重たいまぶたがのっかってるようなぼやけた雰囲気になるんです。
下がり壁をつけるのと、天井高を低くすることを天秤にかけるなら、わたしは確実に天井を低くする方を取ります。これはもう好き嫌いの問題になってしまうのかもしれないけれど、それくらいね、下がり壁の存在って大きいんですよ。
ついでにいうと、カーテンレールやロールスクリーンをつけるなら、ぜひカーテンボックスを天井に彫り込んで見えないように。天井ぎりぎりに窓ってのがカギなので、ロールスクリーンで邪魔しちゃったら意味がなくなっちゃうので。
大丈夫かなぁ。こんなこと言って。日本下がり壁協会から文句言われないかな…(そんなのあるの!?)
結論!天井高を2250㎜にすることで、つけたくないものをつけずにすむ!
結局のところ、天井高を低くするといいことは、わたしの場合、余計なものをつけずにすむ。ということです。
いらないものがない。縦と横がきれいにそろう。角に余計な線がない。
こういうことが美しい住宅をつくっていくと思うのです。
less is more !
そうはいっても、天井が低いと圧迫感がない?と心配な方へ。
圧迫感を感じさせない工夫も実はいろいろ施していますので、いつか書きます。
家づくりは錯覚の応用。人間の体感の仕方をしかけていくマジック。
こんなにたのしい遊びある?
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