居場所と聞いてどんな場所を思い浮かべますか?
居場所とは、鳥がとまる止まり木のようなものです。羽根を休め、リラックスして、自分の好きなことをする。
ゆったりした気持ちになれて、頻繁に邪魔されない。物理的には家族が同じ空間の中にいたとしても、気持ちの上で一人になれること。少しの時間でも、没頭したり集中したりできること。
「あー、一人になりたい」「一人の時間がほしい」
多くのママさんたちから聞く言葉です。わたしもよく言います。笑
家や家族という“安心感”と、精神的一人という“充足感”。
わたしたちはどちらも欲しいのです。
安心感と充足感、どちらも叶う居場所を自分の家で手に入れられたら、家族同士のちょうどよい距離感が見つけられると思いませんか?
パパにも居場所を
最近、「フラリーマン」という言葉がはやっているそうです。
“フラリーマン”
目白大学名誉教授で社会心理学者の渋谷昌三さんが、2007年に著書の中で、家庭を顧みず居場所を失い、ふらふらするサラリーマンの姿から名付けた仕事が早く終わってもまっすぐ家に帰らない人たちが増えているといいます。人呼んで“フラリーマン”。書店や、家電量販店、ゲームセンター…。「自分の時間が欲しい」「仕事のストレスを解消したい」それぞれの思いを抱えながら、夜の街をふらふらと漂う男性たち
出典“フラリーマン” あなたは夫を許せますか?|NHK NEWS WEB
これを見てキレまくっている主婦の方たちも多いようです。
わたしも自分の時間が欲しい……
でも、育児中のママさんはそれが叶わないからきっと怒ってしまうんですよね。
育児に切れ目はないですから、自分の時間なんていってられません。
だけど、ちょっとだけ、パパさんの気持ちもわかるんです。
パパさんは仕事中は仕事用の顔。家に帰ったらパパの顔をしています。その間に、束の間の自分の顔でいられる時間が欲しいんじゃないでしょうか。
もし、家でも自分の顔でいられる時間が持てたなら、少しは早く帰ってきてくれる?
自分の顔でいられる時間。自分の顔でいられる場所。小さくてもいいんです。家の中にパパさんのそんな居場所を作ってあげませんか?
(そしたらパパさん、早く帰ってきて子供をお風呂にいれてね。約束ね。笑)
居場所をつくる3つのポイント
1.座れる場所をつくる
これは一番大事なことです。ゆったり落ち着くためにはどっしり座れることが大事。
できればゴロ寝ができたり、背もたれに体を預けられればなおヨシ。
座れる場所があると、人は自然とその場所に止まります。ここにお座りくださいと説明しなくたって、ちょうどいい段差があると、人は自然に腰かけてしまうのです。
2.こもれる場所をつくる
カフェに行くと、窓際や壁側の席から埋まっていきます。人はついつい、壁がある隅っこの居場所を選びたくなるのです。
それは壁に守られているという安心感。人と関わらなくていい、自分に没頭できるという充足感。この二つから壁際の席を求めてしまいます。
家の中にもそんなこもれる場所があったなら、落ち着いて本を読んだり、タブレットで映画を見たり……
カフェに行くよりもさらにリラックスした、すっぴん×部屋着の姿でお気に入りの居場所に浸る“自分時間”。想像しただけでニマニマしちゃう。
3.あかりをつける
居場所は夜や早朝にふと使いたくなることも。そんなときのために、居場所にはあかりをセットで用意しておきましょう。その時は、なるべく強すぎないあかりを選んで。
本を読むのに、字を書くのに必要な手元灯。テーブルランプや、壁につけるブラケットライトがおすすめです。
ダウンライトにする場合は、下に寝転がったときに、光源が直接見えてまぶしくないように、角度を変えられるウォールウォッシャー(ユニバーサルともいいます)タイプを。
結論!家の中に居場所をちりばめよう!
ママさんだって、パパさんだって、少し大きくなった子供だって、やっぱり自分に戻れる場所が欲しい。リラックスできる場所が欲しい。
限られた面積を広いリビングなど、一か所に集中させることよりも、いくつかの家族の居場所をちりばめてあげるほうが、それぞれの気配を感じながらいっしょに過ごせるのではないでしょうか。
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